スタイリッシュな空間でいただく酒蔵「富久錦」直営。兵庫・東灘「蕎麦 ふくあかり」

最近着々と支店を出店しつつ、また修行した人がお店を出したりして「土山人」系なるものができつつある蕎麦屋の系列で、「芦屋 土山人」や夙川の「馳走 侘助」で修行された神戸市御影にある「蕎麦 ふくあかり」。神戸といっても郊外、灘から六甲山地へ少し上がった新興住宅街にオープンしたお店は、白壁と大きく横長に切取ったガラス窓が印象的なスタイリッシュな店構えが目を引く。入口は階段を少し上がったところにあり、庭師が作った小庭、木工作家が作った天然木ベンチが客の心を和ませる。

2014_0302_122931-P1040330

中に入るとオープンキッチンになっており、酒樽に使われていたという杉板のカウンター6席とテーブルが3卓の明るい店内。扉やカウンターに酒樽の古材が使われるのは、ご主人の奥様の実家が加西市の酒蔵「富久錦」だからなのか。酒は「富久錦」をメインに「灘泉」「剣菱」など御影郷のものがそろうのである。

2014_0302_115053-P1040326

窓が大きくとられたシンプルでモダンな和の空間は居心地がよく、隣接する公園の緑があふれ、穏やかな気持ちになる。時間がないからといって慌てて蕎麦だけ啜って出るには惜しい、休日の昼なんぞにゆったりと一杯やりたいそんな雰囲気である。

2014_0302_114906-P1040325

一日10食限定の「昼の松花堂セット」は二種(生粉打ち十割、玄挽きせいろ)盛りせいろか季節のかけそばを選べるのだが、おすすめは二種盛りです。四種類の器には「桜エビのかき揚げ」「京鴨ロース煮、だし巻きたまご」「大根煮」「南蛮漬けマリネ」が色鮮やかに並び食欲をそそる。そば豆腐もついているのである。メニューには「今日の冷酒半合」の文字がある。料理を肴にゆっくり飲みたくなるようなメニュー構成と空間です。

2014_0302_115614-P1040327

〆に二種盛りのそばが出てくる。「生粉打ちせいろ」はそばの実の外殻を除き、ていねいに石臼で挽き、昔から「宮水」と呼ばれる灘の酒蔵「灘泉」の仕込み水を加えて打つ十割そば、端正な細切りで淡い緑色が美しく、するりとのどを通って、後から優しい甘みや旨みが追いかけてくる。「玄挽きせいろ」は、玄そばを殻ごと挽いたそばで、そばの実の中央にあるさらしな粉に近い部分を多く使っており、透明感があってプリプリしているが、香りや味は上品である。

2014_0302_121630-P1040328

ちょっときれい過ぎる感じであるが、濃い目のつけ汁とは相性が良かったのである。軽くお酒を飲んでから、締めのそばを手繰るという粋なお店である。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です