ミシュラン常連、和モダンの情趣とともに味わう質実剛健の十割そば。兵庫「有馬 むら玄」※休業中

有馬でのそばといえばミシュラン一つ星常連「そば処 むら玄」である。一見すると御茶屋を思わせる築100年の木造2階建ての古民家を古い佇まいを維持しつつ和モダンな空間へと大胆にアレンジされている。

2013_1006_114134-P1030669座席14席の小ぢんまりとした店内は大きな窓があるものの格子窓や裏手の石垣で程よく外光が遮られており、シックなムードのなか、落ち着いた時間を提供してくれる。

2013_1006_113123-P1030665

まずはそば前酒として「福源(700円)」一合頼む。他は白鶴に真澄では選択の余地なしである。酒肴に「わさび菜」400円を頼むも「そば味噌」が突き出しで少量でてきたのである。わさび菜の辛さにキリッとした福源がベストマッチである。そば味噌には山椒がぴりりと効いている。

2013_1006_110851-P1030663

そばは海苔4枚が別に添えられた「ざるそば」1100円を注文する。「もりそば」が1000円なので海苔4枚100円なのである。違いは添えられる海苔の有無だけで麺やつゆの違いはなく小生は手巻きのそば寿司に仕立てて、酒の肴にして味わったのである。お酒がなくなったところでそばを供してもらえる配慮が嬉しい。丸抜きのそばで打った十割そばは、ふくよかな香りを放ちしっかりとした長さとコシを備え、咽越し良好である。返しを効かせた関東風のやや辛口のつゆにベストマッチがそば湯であった。これまでのどのそば湯よりも美味しかったのである。

2013_1006_112350-P1030664

とろりとした中にきりっとだしが効き、白濁しているものの以外とサラっとしているそば湯に乾杯!

スタイリッシュな空間でいただく酒蔵「富久錦」直営。兵庫・東灘「蕎麦 ふくあかり」

最近着々と支店を出店しつつ、また修行した人がお店を出したりして「土山人」系なるものができつつある蕎麦屋の系列で、「芦屋 土山人」や夙川の「馳走 侘助」で修行された神戸市御影にある「蕎麦 ふくあかり」。神戸といっても郊外、灘から六甲山地へ少し上がった新興住宅街にオープンしたお店は、白壁と大きく横長に切取ったガラス窓が印象的なスタイリッシュな店構えが目を引く。入口は階段を少し上がったところにあり、庭師が作った小庭、木工作家が作った天然木ベンチが客の心を和ませる。

2014_0302_122931-P1040330

中に入るとオープンキッチンになっており、酒樽に使われていたという杉板のカウンター6席とテーブルが3卓の明るい店内。扉やカウンターに酒樽の古材が使われるのは、ご主人の奥様の実家が加西市の酒蔵「富久錦」だからなのか。酒は「富久錦」をメインに「灘泉」「剣菱」など御影郷のものがそろうのである。

2014_0302_115053-P1040326

窓が大きくとられたシンプルでモダンな和の空間は居心地がよく、隣接する公園の緑があふれ、穏やかな気持ちになる。時間がないからといって慌てて蕎麦だけ啜って出るには惜しい、休日の昼なんぞにゆったりと一杯やりたいそんな雰囲気である。

2014_0302_114906-P1040325

一日10食限定の「昼の松花堂セット」は二種(生粉打ち十割、玄挽きせいろ)盛りせいろか季節のかけそばを選べるのだが、おすすめは二種盛りです。四種類の器には「桜エビのかき揚げ」「京鴨ロース煮、だし巻きたまご」「大根煮」「南蛮漬けマリネ」が色鮮やかに並び食欲をそそる。そば豆腐もついているのである。メニューには「今日の冷酒半合」の文字がある。料理を肴にゆっくり飲みたくなるようなメニュー構成と空間です。

2014_0302_115614-P1040327

〆に二種盛りのそばが出てくる。「生粉打ちせいろ」はそばの実の外殻を除き、ていねいに石臼で挽き、昔から「宮水」と呼ばれる灘の酒蔵「灘泉」の仕込み水を加えて打つ十割そば、端正な細切りで淡い緑色が美しく、するりとのどを通って、後から優しい甘みや旨みが追いかけてくる。「玄挽きせいろ」は、玄そばを殻ごと挽いたそばで、そばの実の中央にあるさらしな粉に近い部分を多く使っており、透明感があってプリプリしているが、香りや味は上品である。

2014_0302_121630-P1040328

ちょっときれい過ぎる感じであるが、濃い目のつけ汁とは相性が良かったのである。軽くお酒を飲んでから、締めのそばを手繰るという粋なお店である。

 

京都人の店主が完成度の高いそばを目指す。京都・宇治「石臼挽き十割そば しゅばく」

宇治橋東詰に創業800年という「通圓茶屋」があり、その角を曲がると石畳の路地。朝霧通りにそば屋「しゅばく」があります。店名は漢字では「酒蕎麦」と書くそうである。

2014_0525_143730-P1040912

こじんまりとした感じの入口には季節ごとに変えるという暖簾をくぐり、店内に入ると、左右にテーブル席2卓と小上がり2卓。奥のカウンター席の前に打ち場が見える。

2014_0525_113152-P1040898

メニューにある日本酒よりも壁に貼っている「喜久酔」の純米酒と自家製の味噌漬け2種に目をつける。田舎味噌に一ヶ月漬けた豆腐と一週間漬けたクリームチーズなのだが、小生はクリームチーズの味噌漬け410円を注文した。お酒も半合560円で注文できるのが嬉しい。クリームチーズはふわりと柔らかくクリーミィーで塩っ気が利いているので日本酒にベストマッチであった。

2014_0525_113830-P1040899

蕎麦は丸抜きの十割手打ち蕎麦である。注文する時に悩んだのが「冷やしそば」である。蕎麦の上に多量のネギと刻み油揚げが載っている写真が目に入ったのだがやはりオーソドックスに「ざる」930円を注文したのである。

ほのかなかおりと穀物っぽい味を感じるが、咽越しの爽やかさもあり、バランスがよい。十割であるが細打ちでその分少し硬めではあるがつゆにつけると丁度よい感じである。冷たいつゆは良い醤油と良い鰹節でしっかり味のあっさりだしになっているのである。これが少し穀物っぽい蕎麦にあうのであった。さすが京都の名店「なかじん」で修行された店主である。

2014_0525_115646-P1040901

注目した「冷やしそば」は注文が来てから油揚げを塩で焼き、大根おろしには醤油を少々かけてすだちを落とす。ほかのミョウガ、しその葉、ネギ、海苔といった薬味と共に混ぜて口の中にいれると、それぞれの素材のアンサンブルが心地よく、奥深い味わいとなっている。

 

 

 

ミシュラン一つ星獲得のJAZZ流れるお店のカウンターで一献!兵庫・苦楽園「手打ち蕎麦 有漢や」

苦楽園口にある「手打ち蕎麦 有漢や」は、ミシュラン2011・2012と2年連続☆獲とくのお店です。

2013_1222_123559-P1040140

ビルの一階に暖簾を出したこじんまりとした入り口、ダークブラウンを基調にした落ち着いた雰囲気のなか、蕎麦店には珍しいオープンキッチンでテーブル席には仕切りがあり、半個室になっています。

2013_1222_112454-P1040134

一人なのでカウンターに座る。まだ湯が沸いていないということで、調理のいらない小鯛の笹漬け700円と日本酒を頼むことにした。最近そば前酒に凝っている今日このごろなのである。お酒のメニューを見て目を引いたのが「ひこ孫純米酒」と「日置桜山滴る特別純米生酒」の二つであった。お店の人に聞くとどちらでもという返事でだったので日置桜を冷やで頼む。銘酒他常時20種のお酒を揃えていてカウンターでJAZZを聞きながら、スコッチならぬ日本酒が並ぶ棚を見ながら蕎麦呑みを楽しめるお洒落な空間です。

2013_1222_113233-P1040137

湯も沸いたことから蕎麦を頼むことにしたのであるが、メニューには、石臼挽き手打ち蕎麦では「ニ八」・「田舎(ニ八)」・「生粉打ち十割」の3種類で全部楽しめる「三色蕎麦」1500円もある。ここのご主人は東京の一茶庵系と聞いていたのでそばつゆは関東風の返しの効いた少し濃い目が予想されたので「田舎(ニハ)」900円を頼むことにした。田舎の特色である少し固めだが弾力のあるそば、関東風の返しの効いた少し濃い目のつゆにも蕎麦は負けていません。

2013_1222_114446-P1040138

お酒も残っていたのでねぎみそ500円も頼んでみたが、ねぎというよりくるみみそでやはり焼きみそのほうが良かったかな。

2013_1222_115636-P1040139